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71社の人事担当者に聞いた、 テレワークの導入状況と今後の対応


最近ではテレワークという働き方が当たり前になり、全社で導入している企業、部門別に導入している企業等、導入状況は様々です。オフィス環境や働き方における感染症予防対策がひと段落してきた今、各社のテレワーク状況、さらにはafterコロナを見据えてテレワークをどうしていくのか、71社の人事担当者からのリサーチ結果をベースに考察していきたいと思います。

テレワークの導入範囲

まずは、テレワークの導入状況、適用範囲についてです。

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全社で導入している企業が過半数を超えています。また、会社として一律にするのではなく、部門別・職種別等、仕事の内容や職種によって使い分けている企業が3割程度います。未導入が8%というのは想定よりもかなり低く、テレワークへの理解・導入がかなり進んでいるということが言えると思います。

※今回のリサーチに回答いただいた71社は、産業保健支援サービスfirst callの活用をご検討いただいた企業を対象としているため、テレワークの導入比率については一般よりも多少高めの数値になっている傾向があります。

テレワークの導入時期

では、テレワークをいつから導入しているのでしょうか。
2020年1月~3月に導入した企業が最も多く、実に70%以上の企業が、2020年の上半期に導入を終えています。

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これは皆様の予想どおり、コロナ感染予防のために3密対策が声高に言われるようになったタイミングと時を同じくしてテレワークの導入が進んだと言えます。緊急事態宣言以前の2021年3月までに導入した企業が4割弱もあるというのは対応が早いですね。感染拡大が問題になってきたのが2020年2月なので、正味3月の1カ月でテレワークを導入した企業が多いということになります。

テレワークの実施頻度

テレワークを実施している企業では、週何日程度のテレワークを実施しているのでしょうか。

ご参考までに、当社(株式会社Mediplat)及びメドピア株式会社では、3月のテレワークへの移行以来、基本的には完全週5日のテレワークを継続しています。もともとテレワークを視野に入れたシステム環境を構築していたことが大きく、また営業活動においてはお客様側のご理解があることによってテレワークが成立しています。

では、他の企業の状況を見ていきたいと思います。

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日数を限定している企業が半数を超えており、週5日間(全日)テレワーク可としている企業が13%と思っていたよりも少ない印象です。部門の裁量に委ねるという企業が20%ありますので、合わせても33%という結果になりました。完全テレワークというよりは、出社日を分散することによってオフィス内の3密を回避するという運用が多いようです。

また、完全テレワークにすることによってメンタル面での不調をきたすというニュースも最近はよく聞きます。ある程度の対面コミュニケーションを維持するという意味では、週2~3日という対面とテレワークのハイブリッドの運用が現時点では最適なのかもしれません。

再び当社の事例で恐縮ですが、当社でも社員同士の対面機会を増やす取り組みが必要であると考え、11月から一部の会議はオンラインとオフラインのハイブリッド実施をしていたのですが、現在の感染症第三波の状況を踏まえて、再びフルリモートに戻しています。

いずれテレワークを前提として入社・転職する人が増えてきて、業務設計もテレワーク前提となってくると、完全テレワークという働き方が増えてくるのではないかと思います。

after コロナのテレワーク継続予定

では、コロナが落ち着いた頃、いわゆるafterコロナでは企業はテレワークを継続するのでしょうか。

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テレワーク環境を満喫している皆さん、安心してください。
半数以上の企業が今のまま継続、もしくは一部継続すると回答しています。

一部には、現時点ですでに「継続しない」と決めている企業もあります。「継続しない」と決めている企業のテレワークの頻度は「週1日」「週2日」を選択されているので、もともと積極的に導入したというよりも一時的に3密対策のために導入しているということが推察されます。逆に考えると、本来テレワークの導入が難しい業態であっても、感染症対策のためになんとか勤務環境を改善しようという企業努力の表れではないかと思います。

余談ですが、first callの運営チームは2020年3月から完全リモートで業務を実施しています。業務上特に問題もなく、粛々と計画どおりに業務を遂行してきました。そんな中、前述のとおり11月に出社日を数回設けて社員同士が対面する機会を作った際には、コロナ禍に入社したメンバーと初めて実際に会ったり、他愛もない世間話をしたりと、テレワークでは味わうことのできない対面ならではの状況を社員同士楽しんでいるようでした。私自身も毎日画面越しにメンバーの顔を見て会話をしているものの、実際対面で会えるということ自体が嬉しいイベントになりました。出社が楽しい、メンバーと会えることが嬉しいってなんだか新鮮な感覚でした。

アフターコロナを見据えて、オフィス改修や移転をしている企業の話もよく聞きます。今後のオフィスは、チームワークを醸成し、コミュニケーション・コラボレーションを発生させ、アイデアを生み出す場という位置づけにますますシフトしていくのではないかと考えています。個人作業であればどこでもできるという環境を構築し、検証できたことは働き方改革の大きな一歩になったことは間違いないのですが、一方で、いかにしてチームワーク・コラボレーションを生み出すかという点から、オフィスコンセプトを大きく見直している企業が多いように感じています。

マネジメントのテレワーク対応

テレワークが進むことでマネジメントという業務の実態が大きく変わりつつあります。日々の進捗管理、育成・評価、コミュニケーション等、これまで全員が出社してマネージャーの目の前で仕事をしている状態とは違って、積極的に状況を把握すること、そしてそれらを仕組み化することが求められます。マネジメントの役割である「成果を出す」ためには、テレワークへの変化に適切に対応しなければなりません。そして、今最もマネジメント層が苦労しているのは、テレワーク中の社員のメンタルケアです。

これまでは、目の前にいるメンバーの顔色や声の調子、服装の様子等から、心身の状態をある程度把握することができていました。テレワークの状況下では、ほんのわずかな兆候から察知し、適切な対応を迅速に実施していくことが求められます。健康状態の把握やメンタルケアといった社員の健康を守る大切な役割を担っているのが産業医です。コロナ禍において、産業医との面談はどのように行われているのか。次のパートでご紹介します。

従業員の体調不良対策もリモート対応!?産業医面談のオンライン実施状況

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上記の結果を見て一番驚いたのは、オンラインか対面かという選択ではなく、「産業医面談を実施していない」という回答が最も多かったことです。

確かに今は、人事担当者も含めてテレワークを実施しているため産業医の職場訪問もいったん保留しているという企業もあります。また、社員との面談の前に産業医に面談対象者の情報を受け渡す仕組みが整備されていないため、オンラインでの面談を取り入れることができないという事情もあると思います。
重症化予防や仕事への影響を最小限に抑えるためには、社員の健康状態をいち早く察知し、適切な対応を迅速にとることがとても重要であり、テレワークの導入と同様に産業医のオンライン面談も今以上に導入が進むことを期待しています。

※産業医がオンライン面談を実施するにあたって整備しなければならない事項は以下にまとまっています。
・情報通信機器を用いた面接指導の実施について
(厚生労働省労働基準局長 基発0915第5号 平成27年9月15日)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/pdf/150918-1.pdf

オンラインでの産業医面談を実施するためには、テレビ会議システムがあればよいというものではなく、事前の面談スケジュールの調整、事前の情報共有、面談実施実績の確認、意見書の作成等、運用面でも整備しなければならないことがたくさんあります。また、そもそも医師の中にもオンラインでの面談に抵抗感がある人も多いと思います。この点は、遠隔診療が解禁された今、TV電話等での問診・診察経験を医師が多く積むことによって、オンラインで産業医面談を実施することが当たり前になってくるかもしれません。

ところで、一部オンラインで面談を実施したという企業に対して、「一部」とはどういうパターンがあるのでしょうか。

・対象者によって人事側が対面と使い分けている     :56%
・面談対象者が対面かオンラインかを選択することができる:32%
・面談事由によって対面とオンラインを使い分けている  :16%
・事業所によって使い分けている            :16%

面談対象者によって対面かオンラインかを決めている企業が多く、面談事由や事業所によってオンラインを使用しているというケースの倍以上の回答が集まっています。産業医の面談も、対象者の状況や面談事由によってオンラインよりも対面の方が適していることも多くあります。どういうケースでは対面で、どういうケースではオンラインでというのは各事業所にて産業医とご相談いただければと思います。

最後に少しだけ当社サービスfirst callをご紹介させてください。
first callではオンラインでの産業医面談をオプションサービスで提供しています。TV電話を使った面談機能に加え、スケジュール調整機能、面談結果記録・報告機能を用意しております。人事担当者の業務軽減につながるだけでなく、場所や時間の制約を受けずに産業医面談を実施することができるので、対象者への早期介入が可能になります。ご興味のある方はぜひこちらからお問い合わせください。

今回は、テレワークの導入状況をテーマにお届けしました。
テレワークの導入がすべての事業者にとって最適なものとは限りませんが、働き方の多様性を実現する上で、大きな一歩を踏み出したと考えています。そして、テレワークでの事業運営が軌道に乗り始めたら、今度はテレワーク中の社員が健康的に働くことのできる環境整備が進んでいくことを期待しています。

<<調査概要>>
アンケート実施期間:2020/10/29~2020/11/2
対象者:企業の人事担当者
回答方法:WEBを利用したアンケート調査
有効回答数:71社

産業保健支援サービス first callとは

「first call」では、法人および健康保険組合向けに以下3つの産業保健支援サービスを提供しています。従業員のメンタルヘルス対策や健康管理をワンストップでサポートすると同時に、オンライン化と管理システムの導入により人事労務担当者の業務負担を軽減します。
https://www.firstcall.md/OnlineIndustrialPhysician/Contact

① オンライン医療相談
日常生活における自身と家族の体調の不安や悩みについて、チャット形式とテレビ電話でいつでもどこからでも医師に相談いただけるサービス。内科や小児科、産婦人科、精神科など全12科目での相談(匿名)に専門医が実名で回答します。
② 産業医訪問・オンライン面談
産業医の定期訪問からオンラインでの面談まで、産業医業務を受託するサービス。MedPeer(*1)の12万人以上の医師ネットワークを活かし、日本全国で同じ品質の産業医業務を提供することが可能です。
③ ストレスチェック
WEBで簡単に従業員のストレスチェックや、部門やチームなど職場毎のストレス状況を可視化するサービス。オンライン医療相談の無料オプションとして提供し、オンライン産業医と合わせて導入することで、ストレスチェック後の産業医面談までをオンライン上で一元管理しながら実施することが可能となります。厚生労働省が推奨する職業性ストレス簡易調査票(57項目)に準拠。受検結果は労働基準監督署への報告にご活用いただけます。

*1  MedPeer
メドピア株式会社(東証一部上場)が運営する医師専用のコミュニティサイト。全国の医師の3人に1人が参加しているオンラインサービス。first callを運営する(株)Mediplatはメドピア株式会社の子会社の一つ。


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産業保健支援サービス「first call」を提供する株式会社Mediplatの公式アカウントです。人事労務担当者向けに産業医目線で情報を発信していきます。